通信/ネットワーク

エムエスツデー 2002年03月号

計装豆知識

テレメータ装置と専用電話回線印刷用PDFはこちら

インターネットの普及に伴って、より高速で、より安く常時接続できる回線が要求されるようになりました。このような接続手段としては、ケーブルテレビや無線など様々なものがありますが、より一般的なのはNTTの電話回線です。これを利用するフレッツISDNやADSLといった常時接続の新しいサービスも始まっています。ところで、定額料金で常時接続するNTTのサービスについては、超高速専用サービス、映像伝送サービス、デジタル専用サービス、アナログ専用サービスなどがあり、以前から様々なものが提供されています。

われわれの生活に欠かすことができない水道水を供給している上水道施設では、NTTのアナログ専用サービス(専用電話回線)を利用して、広い地域に分散している施設の遠方監視(常時監視)を行っています。このような、電話回線を使用して遠隔地に信号を伝送する機器をテレメータ装置と呼んでおり、エム・システム技研でも“ジャストフィットテレメータ”や“MsysNetテレメータ”など、様々な用途・仕様に対応したテレメータ装置を販売しています。

アナログ専用サービスとしては、モデムなどいろいろな端末を接続することで、通話やファクシミリ、データ通信まで多目的に使える“帯域品目”と、拠点間をデジタル信号でダイレクトに接続して、少ない情報量を扱う低速データ伝送に限定された“符号品目”の2種類があり、それぞれにいくつかのサービスがあります(表1)。

表1 アナログ専用サービス

  サービス名 内   容 主な用途



3.4kHz 0.3~3.4kHzの帯域伝送が利用可能 電話、ファクシミリ、
アナログデータ伝送、
その他帯域伝送など
3.4kHz (S) 3.4kHzサービスより高品質な伝送が利用可能
音声伝送 音声伝送のみに利用可能 電話、社内放送など



50bps 50bpsのデータ伝送が利用可能 デジタルデータ伝送
(bps:bit/s)
2400bps 2400bpsのデータ伝送が利用可能
4800bps 4800bpsのデータ伝送が利用可能
9600bps 9600bpsのデータ伝送が利用可能

エム・システム技研では、NTT専用回 線用モデムを販売しています。MOD2(300bps)MOD3(1200bps)MOD6(2400bps)などは“帯域品目”の中の“3.4kHz”サービスを、MOD1(50bps)は“符号品目”の中の“50bps”サービスを使用します。これらサービスの利用料金や工事料金は表2に示すとおりです。

NTTは、新潟県、長野県、山梨県、神奈川県以東を担当するNTT東日本と、それ以外の西側を担当するNTT西日本の2社に分かれています。専用サービスを利用するときには、NTT東日本あるいはNTT西日本に申し込みます。現在、申込みに関する手続きは電話あるいはホームページで受け付けています。ホームページには、専用サービスに関する様々な情報が公開されています。また、技術資料をPDF(Adobe Portable Document Format)ファイルとしてダウンロードすることもできます。

表2 NTTのアナログ専用回線料金表(2002年1月現在)

  帯域品目 符号品目
  帯域品目
距離区分
3.4kHz 符号品目
距離区分
50bps




0kmまで 8,400 0km 4,200
10kmまで 12,000 10kmまで 7,700
20kmまで 27,000 20kmまで 13,700
30kmまで 55,000 30kmまで 18,000
40kmまで 75,000
50kmまで 80,000
60kmまで 84,000 60kmまで 20,000
70kmまで 106,000
80kmまで 128,000
90kmまで 131,000 120kmまで 35,000
100kmまで 134,000
120kmまで 136,000
140kmまで 139,000 240kmまで 56,000
160kmまで 142,000
180kmまで 145,000
200kmまで 148,000
220kmまで 151,000
240kmまで 153,000
  4線式加算額
(1配線ごとに)
2,500 ---
屋内配線料
(1引込線ごとに)
60


施設設置負担金
(1引込線ごとに)
72,000(2線式の場合)
102,000(4線式の場合)
72,000
工事費(1の工事・
1の配線ごとに)
■基本工事費:4,500
■屋内配線工事費:3,800

NTT東日本のホームページより抜粋    (単位:円)

お問合せ先:0120-071400(NTT東日本、NTT西日本)
NTT東日本専用サービス:http://www.ntt-east.co.jp/senyo/
NTT西日本ホームページ:http://www.ntt-west.co.jp/
MsysNetはエム・システム技研の登録商標です。

【(株)エム・システム技研 システム技術部】


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