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MsysNet Q47


折れ線リニアライザ「形式:58」を使おうとしております。1つのブロックでは7区間しか設定できません。より多くの区間を指定するには、複数のブロックを組み合わせれば良いと思いますが、具体的なやりかたがわかりません。どのようにすれば良いでしょうか?

<A>

(1) 折れ線リニアライザブロック
“折れ線リニアライザ”ブロック(形式:58)は、入力と出力の関係を7本の折れ線グラフで近似するときに使用します。1つのブロックでは7本の折れ線(8折れ点)までしか設定できません。

これ以上の折れ線を必要とする場合は、複数個の“折れ線リニアライザ”ブロックを使用します。

今回は22折れ線(23折れ点)のリニアライズを行うときの計器ブロックの設定方法についてご紹介します。

(2)折れ線の設定データ
ここでは表1のような折れ線データを設定することにします。図1はこのデータを、入力を横軸に出力を縦軸にしてグラフ化したものです。

表1 22 折れ線(23 折れ点)近似の折れ点データ
入力(%) 出力(%)
入力(%) 出力(%)
入力(%) 出力(%)
入力(%) 出力(%)
-15.0 0.0
25.0 10.0
55.0 62.0
85.0 97.0
0.0 0.0
30.0 15.0
60.0 70.0
90.0 98.5
5.0 0.5
35.0 22.0
65.0 78.0
95.0 99.5
10.0 1.5
40.0 30.0
70.0 85.0
100.0 100.0
15.0 3.0
45.0 38.0
75.0 90.0
115.0 100.0
20.0 6.0
50.0 50.0
80.0 94.0
   

図1

図1 表1の折れ点データを、入力と出力の関係にグラフ化した図


(3)ソフト計器ブロックの登録
前述しましたように、“折れ線リニアライザ”(形式:58)は1つのブロックで7折れ線(8折れ点)までしか設定できません。そこで、複数のブロックを使用して、それらの出力を加算することになります(図2参照)。


図2 フィールド端子から入力した信号を4つの“折れ線リニアライザ”ブロック(グループ72〜グループ75)に接続し、それらの出力信号を“加減算”に入力して加算します。これで7折れ線以上の折れ線リニアライザが可能になります。

今回の例では、フィールド端子(グループ01の端子21)から入力した信号を、4つのブロックに(グループ72〜75)に並列に接続します。これら“折れ線リニアライザ”の出力を全て加算するため、グループ30と31に“加減算”(形式:51)ブロックを登録します(図2参照)。


(4)ソフト計器ブロックの設定
グループ72に登録した“折れ線リニアライザ”には23折れ点データのうち、はじめから7点分(入力が25%まで)のデータを登録します。8点目のデータは、後から加算するため、7点目以降(入力25%以上)に対して出力を一定(10%)にするために使用しています。

グループ73には7点目から12点目の折れ点データを登録します。このとき、グループ72の出力を加算することになりますので、グループ72の入力25%以上のときの出力分(10%)を差し引いておく必要があります(表2参照)。


表2 “折れ線リニアライザ”ブロック(グループ72〜75)の設定内容

ITEM コメント
グループ
72のDATA
グループ
73のDATA
グループ
74のDATA
グループ
75のDATA
10 形式
58 58 58 58
11 接続端子
0121 0121 0121 0121
21 A1(入力 1)
22 B1(出力 1)
-15 -15 -15 -15
0 0 (10-10) 0 (50-50) 0 (90-90)
23 A1(入力 2)
24 B1(出力 2)
0 25 50 75
0 0 (10-10) 0 (50-50) 0 (90-90)
25 A1(入力 3)
26 B1(出力 3)
5 30 55 80
0.5 5 (15-10) 12 (62-50) 4 (94-90)
27 A1(入力 4)
28 B1(出力 4)
10 35 60 85
1.5 12 (22-10) 20 (70-50) 7 (97-90)
29 A1(入力 5)
30 B1(出力 5)
15 40 65 90
3 20 (30-10) 28 (78-50) 8.5 (98.5-90)
31 A1(入力 6)
32 B1(出力 6)
20 45 70 95
6 28 (38-10) 35 (85-50) 9.5 (99.5-90)
33 A1(入力 7)
34 B1(出力 7)
25 50 75 100
10 40 (50-10) 40 (90-50) 10 (100-90)
35 A1(入力 8)
36 B1(出力 8)
115 115 115 115
10 40 (50-10) 40 (90-50) 10 (100-90)

当然、グループ72同様、12点目以降(入力50%以上)に対して出力を一定(40%)にしておきます。

同様に、グループ74に12点目から17点目の、グループ75には17点目から23点目の折れ点データを登録します。

グループ72〜75までの登録内容を表2に示しました。これらの出力値は加算しますので、グループ73〜75では重複する部分を予め減算しておきます(表2のカッコ内)。

各“折れ線リニアライザ”ブロックの入力と出力の関係をグラフにしたものが図3です。これらを全て加算したもの(グループ31の出力X0)が22折れ線(23折れ点)近似の結果となります。

図3_1 図3_2
図3_3 図3_4
図3 4つの“折れ線リニアライザ”(G72〜75)に登録したデータをグラフ化した図。これらの出力値を全て加算すると、図1のようになります。

以上のように、1つの“折れ線リニアライザ”ブロックでは設定しきれないような多数の折れ点を設定する場合も、複数のブロックを使用することによって可能になります。

なお、“折れ線リニアライザ”ブロックはグループ72〜79にしか登録できません。したがって、これら8つのブロックを全て“折れ線リニアライザ”だけに使用したとすると、最大で42折れ線(43折れ点)設定が可能です(注:グループ72〜79には“折れ線リニアライザ”ブロックと“プログラム設定”ブロックの2つが登録できます)。


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