エムエスツデー 2009年3月号

信号変換器、警報設定器

みにまるW2シリーズに新機種をラインアップ
PCスペック形 測温抵抗体変換器(形式:W2XR)、
PCスペック形 ポテンショメータ変換器(形式:W2XM)

(株)エム・システム技研 開発部

は じ め に

図1 W2XR、W2XMの外観と寸法

 エム・システム技研では、これまでコンパクト変換器「みにまるシリーズ」および絶縁2出力小形信号変換器「みにまるW2シリーズ」をご提供して参りました。おかげさまで、これらの製品は長期にわたりご好評をいただいています。

 みにまるW2シリーズに含まれる製品として、測温抵抗体入力機能をもつ絶縁2出力「測温抵抗体変換器(形式:W2RSおよびポテンショメータ入力機能をもつ絶縁2出力「ポテンショメータ変換器(形式:W2MS」をすでにご提供中です。このたび、これらW2RSW2MSの基本的な仕様を踏襲したみにまるW2シリーズの新製品として、PCスペック形「測温抵抗体変換器(形式:W2XR図1参照)」およびPCスペック形「ポテンショメータ変換器(形式:W2XM図1参照)」の2機種をラインアップに加えたので、ここにご紹介します。

1.PCスペック形変換器

 PCスペック形変換器は、Windowsパソコン上で動作するプログラムを使用して、入出力レンジなどのパラメータを自由に変更・設定できる変換器です。このとき使用するコンフィギュレータソフトウェアは、エム・システム技研のホームページから無償でダウンロードできます。

図2 コンフィギュレータソフトウェア(形式:W2CFG)画面例

 そして、専用のコンフィギュレータ接続ケーブル(形式:MCN-CON、RS-232-C対応)、(形式:COP-US、USB対応)を使用し、変換器とパソコンを接続することによって、パソコン画面上で変換器の設定が行えます。

 W2XRW2XMについては、みにまるW2シリーズ用のW2CFGコンフィギュレータソフトウェアを使用することによって、パラメータを変更・設定いただくことが可能です。詳しくは、W2CFGコンフィギュレータソフトウェア取扱説明書をご覧ください。

2.W2XR、W2XMの設定可能項目

表1 W2XR、W2XMの主な仕様

測温抵抗体変換器
形式:W2XR
ポテンショメータ変換器
形式:W2XM
入力信号
JPt 100(JIS ’89)
Pt 100(JIS ’89)
Pt 100(JIS ’97、IEC)
Pt 50Ω(JIS ’81)
Pt 1000
Cu 10(25℃)
全抵抗値75Ω~10kΩ
第1出力信号
電流出力 出力範囲DC0 ~ 20mA
電圧出力 出力範囲DC−10~+10V
電圧出力 出力範囲DC−5~+5V
第2出力信号
第1出力信号と同じ
供給電源
AC100 ~ 240V
DC24V、DC11 ~ 27V、DC110V

 コンフィギュレータソフトウェアW2CFG)を使用することによって下記項目の設定が可能になります。

(1)W2XR設定可能項目
  入力の種類  入力導線数
  入力レンジ   出力の種類
  出力レンジ  ゼロ・スパン調整
  ユーザRTDテーブル設定
  その他バーンアウト設定、
 ループテスト出力など
(2)W2XM設定可能項目
  入力レンジ  出力の種類
  出力レンジ   ゼロ・スパン調整
  ユーザ指定テーブル設定
  その他バーンアウト設定、
 ループテスト出力など

 なお、出力の種類に関しては、W2CFGを使用するとともに、本体側面にあるディップスイッチ(図3参照)を設定いただく必要があります。

 W2XRW2XMの主な仕様を表1に示します。

図3 W2XR、W2XMのパネル図(右側面図)

3.測温抵抗体入力 4線式が可能

 測温抵抗体変換器W2XR)では、4線式の測温抵抗体入力への対応が可能です(図4参照)。したがって、従来のみにまるシリーズで4線式対応の測温抵抗体変換器をご希望になっていたお客様にもご満足いただけるものと思います。

図4 測温抵抗体変換器(W2XR)のブロック図

 W2CFGを使用し、入力導線数の設定を変更することによって、2線式、3線式、4線式のうち任意の方式に適応できます。

4.表示ランプ

図5 W2XR、W2XMのパネル図(前面図)

 W2XRW2XMでは、前面に取り付けられた表示ランプ(LD1、LD2、LD3、図5参照)を通して、変換器の動作状態を知ることができるようになっています。

 表示ランプの点滅・点灯や表示色に対応して、正常状態とバーンアウト、その他の異常動作を判別できます。

おわりに

 以上、簡単にですが新製品W2XRW2XMについてご紹介しました。なお、本稿に記載した内容は、製品仕様の一部だけを説明しています。したがって、具体的にご検討いただく場合には、必ず各機器の仕様書をご覧くださるようお願いします。

 エム・システム技研では、みにまるM2シリーズW2シリーズについて、今後もお客様のご満足度向上を目指し、日々、機種拡充に努めて参ります。

 これら製品についてご意見やご要望などございましたら、ぜひともエムシステム技研のホットラインまでお寄せください。

*みにまるは(株)エム・システム技研の登録商標です。


ページトップへ戻る