エムエスツデー 2009年8月号

Product Information
No.16

みにまるシリーズに新機種をラインアップ
マニュアルセッタ(形式:M2MST)

 

 エム・システム技研では、これまでコンパクト変換器「みにまるシリーズ」をご提供して参りました。おかげさまで長期にわたりご好評をいただいています。今回は、このみにまるシリーズに新機種として加えたマニュアルセッタ(形式:M2MSTについてご紹介します。

機能仕様

図1 M2MSTの外観

 M2MST図1)は、ご発注時に選択していただいた出力信号レンジの範囲内で、任意の出力信号値を出力できる信号発生器です。前面の設定値UP/DOWNスイッチを使って出力信号値を変化させることができ、その際7セグメントLEDのデジタル表示器とLEDランプを見て設定値の変化の具合や現在値などを確認しながら操作し、所望の出力信号値を発生することが可能です(図2)。

 出力範囲としては所望出力信号レンジの−10.0%~+105%(0.1%ステップ、100%以上は1%ステップ)の範囲で出力信号を変化させることが可能です。

 設定出力値の確認用7セグメントLED表示器には現在の出力パーセンテージが表示され、LEDランプの表示色によって正負の極性が表されます。赤色ならばプラス出力、緑色ならばマイナス出力です。すなわち、LEDランプが赤色点灯、7セグメント表示器に65.0と表示されている場合、現在+65.0%が出力されていると判断できます。

図2 M2MSTの前面パネル図

 設定値の不用意な変更を防ぐため、設定値変更機能の有効・無効を表示切換スイッチを使って設定することができます。表示切換スイッチを上側に倒している場合、設定値変更機能が有効になり、設定値の変更が可能ですが、スイッチを下側に倒している場合は、7セグメントLED表示が消灯するとともに、設定値変更機能が無効となり、設定値の変更ができないようにしてあります。

 なお、表示切換スイッチを上側に倒したままの場合でも、省電力のため、最後に両スイッチを操作してから、1分後に7セグメントLED表示が消灯するようにしてありますが、この場合には、設定値変更機能は有効の状態です。

出力仕様

表1 出力仕様

出力信号
電流出力 電圧出力
 DC4~20 mA
 DC2~10 mA
 DC1~5 mA
 DC0~20 mA
 DC0~16 mA
 DC0~10 mA
 DC0~1mA
 指定電流レンジ
 DC0~10mV
 DC0~100mV
 DC0~1V
 DC0~10V
 DC0~5V
 DC1~5V
 DC−10~+10V
 DC−5~+5V
 指定電圧レンジ

 様々なご要望にお応えできるように、多種類の出力信号および信号レンジをご選択可能な標準仕様として用意しています(表1)。また、標準の出力信号以外の場合でも、指定電圧・指定電流レンジコードをご選択いただければ、広くご希望の出力仕様に対応できます。

海外規格対応

 変換器を海外(とくにヨーロッパ)で稼動させる設備に組み込む場合、CEマーキング適合品でない変換器を使用すると当該地域の法令によって罰せられることがあります。

 M2MSTはCEマーキング適合品であり、電磁両立性指令(2004/108/EC)および、低電圧指令(2006/95/EC)に適合しています。

その他の特長

 (1)供給電源については、AC100~240V、DC24V、DC11~27VおよびDC110Vの4種類の中からご選択いただけます。

 (2)絶縁は、出力−電源の2ポート間絶縁であり、AC2000V 1分間の耐電圧性能があります。

 (3)ゼロ点調整およびスパン調整用のボリュームを前面に配置してあるため、設定値が微妙に合わない場合にも、容易に調整できます。

*   *   *

 以上、簡単ですが新機種M2MSTについてご紹介しました。なお、本稿に記載した内容は、製品の一部仕様の説明であり、実際にご採用を検討くださる場合には、必ずM2MSTの仕様書をご覧くださるようお願いします。

 エム・システム技研では、みにまるシリーズに限らず、今後もお客様満足度の向上を目指して、日々、品質向上と機種拡充に努めて参ります。

*みにまるは(株)エム・システム技研の登録商標です。

【(株)エム・システム技研 開発部】


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