エムエスツデー 2021年7月号

計装豆知識

chemSHERPA(ケムシェルパ)印刷用PDFはこちら

chemSHERPA(ケムシェルパ)について基本的な内容をご説明します。

chemSHERPAとは

chemSHERPA(Chemical information SHaring and Exchange under Reporting PArtnership in supply chain)とは、製品に含有される化学物質を適正に管理し、サプライチェーンにおける情報伝達を可能にする情報伝達スキーム(*1)です。製品に含有される化学物質を適正に管理し、拡大する規制に継続的に対応するためには、サプライチェーンにおける製品含有化学物質の情報伝達が必要です。
chemSHERPAでは、「川上」である化学品・素材業界から「川中」である部品・加工業界、「川下」である組立・最終製品を行う業界(商社も含む)まで共通の物質リストに基づく成分情報、さらに成形品については製品分野ごとに求められる遵法判断情報(*2)を追加した、「責任ある情報伝達」ができるようになっています。
chemSHERPAは、一般社団法人 産業環境管理協会の一組織であるアーティクルマネジメント推進協議会(JAMP)(*3)が運営しており、chemSHERPA利用ルールを決め、データ作成支援ツールの提供などを行っています。

(*1)スキーム(英: scheme)とは、「枠組みを持った計画」といった意味のギリシア語を語源とする言葉 
(*2)特定の製品分野における法規制及び/又は業界基準への適合性の判断根拠として
    利用できる製品含有化学物質情報。
(*3)アーティクルマネジメント推進協議会(JAMP)は、アーティクル(部品や成形品等の別称)が
    含有する化学物質等の情報を適切に管理し、サプライチェーンの中で円滑に開示・伝達するための
    具体的な仕組みを作り普及させることが、産業競争力の向上には不可欠であるとの認識に立ち、
    この理念に賛同する17の企業が発起人となって2006年9月に業界横断の活動推進主体として発足しました。

データ作成支援ツール

chemSHERPAには扱う製品(化学品・混合品と成形品)によって2種類の調査票があります。
また、データ作成支援ツールには、それぞれ日本語、英語、中国語対応があり、chemSHERPAホームページからダウンロードすることができます。

< 川上企業 >
化学品・素材業界
< 川中企業 >
部品・加工業界
< 川下企業 >
組立・最終製品
化学品・混合品 成 形 品
ツール chemSHERPA-CI
(Chemical Information)
chemSHERPA-AI
(Article Information)
ファイル拡張子 .shci .shai

chemSHERPAのホームページでは、データ作成支援ツールのほか、データの作成方法、回答手順、製品化学物質管理についての動画説明やセミナーのお知らせなど多数の情報が掲載されています。
データ作成支援ツールのダウンロードからプログラムの使用方法は下記をご参照ください。
https://chemsherpa.net/wp-content/uploads/2019/04/J_YoucandoitchemSHERPA_5.pdf
記入方法など、詳しくはchemSHERPAホームページに掲載されているマニュアルをご参照ください。
chemSHERPAホームページ
https://chemsherpa.net
データ作成支援ツールはここからダウンロードします。
chemSHERPAホームページ

エム・システム技研では

エム・システム技研では、製品に含まれる化学物質などの情報伝達において「chemSHERPAデータ(shaiファイル)」にて提供を行っています。
データ閲覧の際には、お手数ですがchemSHERPAホームページから「chemSHERPA成形品データ(AI)作成支援ツール」をダウンロードの上、「shaiファイル」を開いていただきますようお願いします。

(1) 成形品データ(AI)作成支援ツールの主な画面

基本情報画面
基本情報画面

成分情報画面
成分情報画面

遵法判断情報画面
遵法判断情報画面

<参考文献、参考資料>
chemSHERPAホームページ https://chemsherpa.net/

【(株)エム・システム技研 品質保証部】


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