エムエスツデー 2015年4月号

計装豆知識

【番外編】LED照明に関する用語集印刷用PDFはこちら

次世代照明として急速に普及しているLED照明に関する用語をご説明します。

LED照明とは

LED照明は、電気を流すと発光する半導体の一種(発光ダイオード:Light Emitting Diode)を光源とする照明であり、1996年に白色LEDが登場して以降、白熱電球や蛍光灯と比べて省エネ・長寿命であるため、次世代照明として着目され急速に普及しています。国内外の多くの企業が新規参入していることからも、この市場への注目の高さがうかがえます。

直管LEDランプの取付け方法

白熱電球については安定器と呼ばれる点灯回路が必要ないため、LED照明化の方式はどのメーカーも同じです。しかし、蛍光灯のLED照明化の方式はメーカーにより異なり、大きく分けて次の2タイプに分類されます。

● 照明器具の工事を必要とするタイプ

安定器を介さずに直接交流電源に接続する、またはLEDランプ専用の電源やLEDランプ専用の照明器具に交換することで、LEDランプを点灯させます。電気工事士の有資格者による工事が必要です。

● 照明器具の工事が不要のタイプ

蛍光灯を交換する場合と同様に、ランプ部分だけをLEDランプに交換します。安定器には大きく分けてグロー方式、ラピッド方式、インバータ方式の3種類があり、LEDランプによっては取付け可能な安定器を制限している場合があるため、注意が必要です。

用語集

● 全光束(単位は 「lm(ルーメン)」)

光源から放射される光の総量です。数値が大きいほど明るくなります。全方向に放射される光の合計値であるため、数値が同じ場合でもLEDランプの発光面積や照明器具の形状などによって、手元の明るさには差異が生じます。

● 下方光束(単位は 「lm(ルーメン)」)

全光束の内、照明器具の下側に照射される(手元を照らす)光束です。

● 照度(単位は 「lx(ルクス)」)

照明(光源)によって照らされている面の単位面積(1m2)に入る光束を評価した値です。人が感じる明るさを数値化したもので、照明設計時には主に照度の数値が指標になります。 照度 解説図

● 色温度(単位は 「K(ケルビン)」)

物体が高温に熱せられると光を放射し、温度に応じて光の色が変わることを利用して、光の色を温度で表したものです。色温度が高いほど青味を帯び、低くなるにつれ赤色になります。 色温度 解説図

● 演色性(単位は 「Ra(アールエー)」)

ランプ(光源)が物体を照らしたときに、その物体の見え方に及ぼす光源の性質です。数値が100に近いほど演色性が良く、照らした物体の本来の色を表現できます。 演色性 解説図

● 照射角(単位は 「°(度)」)

光が出ている角度(光の広がり)を表します。 照射角 解説図

● 配光曲線図

光源から出ている光の強さと方向を曲線で表したものです。 配光曲線図

● ビーム角(単位は 「°(度)」)

正面から見た明るさに対して、半分の明るさになる点までの角度を表します。

● 分光分布

光に含まれる波長毎のエネルギー強度を表したものです。 分光分布 解説図

● 相対強度

エネルギー強度が最大の波長を100%とした場合の各波長の相対的エネルギー強度です。

● 可視光線

人の目で見える光の波長領域です(一般に380〜780 nm)。可視光線よりも短い波長は紫外線、長い波長は赤外線と呼ばれています。 可視光線 解説図

直管LEDの規格

2012年7月1日より電球形のLEDランプは電気用品安全法の対象となりましたが、蛍光灯用の照明器具に取付け可能な直管LED(口金:G13)は現在も対象外のままです(PSE*1マークを付けることはできません)。

エム・システム技研のLED照明

万能直管LEDライトLS1200LS600EXシリーズは照明器具の工事が不要で取付けできるLEDライトです。安定器の種類を選ぶことなく取付けでき、1本からすぐに節電ができます。また、安心してご使用いただけるよう、JIS規格を参考に第3者認証機関にて試験を実施しています。

直管形LED EZ SWITCH
●準拠規格
IS C 8154:
一般照明用LED モジュール-安全仕様
JIS C 8147-2-13:
直流又は交流電源用LEDモジュール用制御装置の個別要求事項

*1 PSEProduct Safety Electrical Appliances and Materials

【(株)エム・システム技研 設計部】


ページトップへ戻る