エムエスツデー 2008年10月号

Interface & Network News 2
No.25

HMI統合パッケージソフトウェア
SCADALINXproを使用した帳票印字機能

 従来の設備監視ソフトウェアで作成する帳票は、日報・月報・年報の集計データを、表形式で印刷するのが通常です。しかし、エム・システム技研の高機能HMIソフトウェアであるSCADALINXproの帳票作成機能によって印刷できるのは、表形式のデータだけではありません。今回は、表と一緒にグラフを貼り付ける機能と、指定した条件でセルの文字色を変更する機能についてご紹介します。

SCADALINXproのレポート機能による印刷

 帳票を印刷するために使用するのは、SCADALINXproのサーバアプリケーションである「SCADALINXpro Server」のレポート機能です注1)

 SCADALINXpro ServerがI/Oデバイスと通信してログデータを作ります。ログデータを基に、日報・月報・年報用の集計データを作成します。集計データを印刷するときには、レイアウトマスタファイルの書式に当てはめて印刷します。

 なお、監視画面を表示するのが「SCADALINXpro Browser」です。

 SCADALINXpro Serverのレポート機能の概要を図1に示します。

図1 レポート機能の概要

帳票印刷の書式設定

 図1の「日報・月報・年報アクション」で帳票を印刷しますが、印刷する際は、レイアウトマスタファイルで設定した印刷レイアウトで印刷します。レイアウトマスタファイルはExcelで作成します注2)。このファイルでは、Excelの多くの設定や書式が使用できます。対応しているのは、テキスト書式、セル書式、罫線、グラフ、計算式などで、様々な設定や応用的な書式に対応可能です。

 グラフ機能とセル書式の設定を利用した帳票の例を図2に示します。この例では、表の1列目のデータはバーグラフを表示し、値が0のセルを赤字にしています。表の2列目は折れ線グラフを表示しています。2列目の値が0のセルについては、表示を“***”にし、文字色を赤にしています。

図2 帳票印刷のサンプル

*   *   *

 以上のように、Excelの機能を組み合わせることによって、帳票にグラフを貼り付けたり、指定した条件のセルの文字色を変更することができます。表形式のデータを印刷するだけではなく、種々のグラフを使った帳票を作成することが可能です。

本稿についての照会先:
(株)エム・システム技研
システム技術部 シス技1課(関西支店) TEL:06-6446-0040
システム技術部 シス技2課(関東支店) TEL:045-227-7366

注1)詳細に関しては、『エムエスツデー』誌2007年10月号の「高機能版SCADALINX「SCADALINXpro」の応用(3)−レポート−」をご参照ください。
注2)レイアウトマスタファイルの設定は印刷に反映されますが、監視画面には反映されません。

SCADALINXproは(株)エム・システム技研の出願中の商標です。

【(株)エム・システム技研 システム技術部】


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