エムエスツデー 2006年12月号

Interface & Network News 2
No.8

PLCとMsysNetシステム(SCADALINX HMI)との
データ通信について

  エム・システム技研では、Webブラウザを利用するサーバ・クライアント形HMIソフトウェア「SCADALINX HMI(形式:SSDLX)」を2005年4月に発売開始し、このたびはVer.3への機能アップに伴ってSCADALINX HMIと三菱電機製PLC Qシリーズを直接通信接続できるようになりました。

 これまでにも、PLCインタフェース(形式:SMDLを介して各社PLCとMsysNetシステムとの間のデータ通信は実現しています。

 今回はこれらの接続方法とその詳細についてご紹介します。

PLCとのデータ通信方法

 (1)SMDLを使用したPLCとの接続

 MsysNet の基本BusであるNestBusにPLCインタフェースSMDL)を設置し、PLCの上位インタフェースユニットとRS-232-Cケーブルで接続することによりPLCとMsysNet 機器および SCADALINX HMI との間でデータ通信を行うことが可能です。SMDLは、少点数のデータ通信(512ビットまで)に適しており、SMDL は国内の大多数のPLCメーカー製品に対応しています。

図1 SMDLを使用したPLCとの接続

 (2)72EU-LBを使用したPLCとの接続

 MsysNet の上位BusであるL-BusにPLC・L-Bus接続用通信ユニット(形式:72EU-LBを設置し、L-Bus経由、イーサネットで接続されたPLCのオープンプロトコルとMsysNet 機器およびSCADALINX HMI との間でデータ通信を行うことが可能です。SMDLの4倍の大容量のデータ(2048ビットまで)を高速に通信できます。

 【対応PLC】
 三菱電機 : AnS、Qシリーズ
 横河電機 : FA-M3シリーズ
 オムロン : SYSMAC CS1、CJ1シリーズ

図2 72EU-LBを使用したPLCとの接続

 (3)SCADALINX HMIとPLC(三菱電機製Qシリーズ)とのダイレクト接続

 SCADALINX HMI Ver.3と三菱電機製PLCをダイレクトに通信接続することが可能になりました。従来は、MsysNet 機器であるSMDL72LB-NB を経由した接続方法や、72EU-LB を経由した接続方法で対応していましたが、SCADALINX HMI Ver.3によれば専用の通信ドライバを登録することにより、PLCとダイレクトに通信接続することができます。すなわち、従来方式に比べてより高速なデータ通信が実現します。

 第1段階として三菱電機製Qシリーズとの Ethernet 接続に対応し、以後、順次対応PLCシリーズを拡大する予定です。

図3 SCADALINX HMIとPLCをダイレクト接続

*  *  *

 以上のように、MsysNet 機器だけでは対応できなかったシステムにもPLCとのデータ通信を活用することによって対応することが可能です。用途に合わせて最適なシステムをご検討ください。

MsysNetSCADALINX は、エム・システム技研の登録商標です。

【(株)エム・システム技研 システム技術部】


ページトップへ戻る