エムエスツデー 2012年7月号

アプリケーション紹介

「地域冷暖房のリモート盤に採用されたリモートI/O」

業界 地域冷暖房
省エネ
採用機種 リモートI/O R3シリーズ

設備概要

設備名:地域冷暖房 (DHC:District Heating and Cooling)

 

 地域冷暖房とは、一箇所または数箇所の熱源製造プラントで製造した冷水や温水、蒸気を地域配管を用いて供給区域内の複数のビルや住宅などに送り、冷房や暖房、給湯などを行うシステムです。エネルギーの有効利用や快適な生活環境の提供など、多くのメリットをもつ新しい都市インフラとして、都市の再開発やニュータウン、リゾート開発などにおいて導入が進んでいます。各建物では、熱源設置スペースが不要になるため地下や屋上を有効に使え、また熱源設備の運転管理員が不要になるなどのメリットがあります。

 この地域冷暖房は、熱供給事業法により、電気・ガスに次ぐ第3の公益事業と見なされ、エネルギー、環境、アメニティ、セキュリティなどの都市機能を支えるシステムの核とし、新しい都市創造の推進役として、その発展が期待されています。

 国内では、1970年に大阪府の千里中央地区に初めて導入され、近年では首都圏を中心にこのDHCが数多く導入されています。横浜ランドマークタワーや、東京スカイツリーなどでも、エリア内にあるDHCプラントから熱源の供給を受けています。

設備名:地域冷暖房 (DHC:District Heating and Cooling Plants)

システム構成例

 最新のDHCプラントでは、中央監視装置には汎用SCADA、自動制御部分にはPLCを使用したシステム構成が多く採用されています。その中でもPLCとしては、高信頼性を確保するため2重化CPUを使用し、熱源設備や点在する付帯設備間にはオープンネットワークを利用した通信2重化システムを採用しているものが多いようです。

システム構成例

採 用 実 績

 エム・システム技研のリモートI/O R3シリーズは多チャネル形のリモートI/Oで、豊富にラインアップされた入出力カードを自由に組合せて実装できる製品となっています。また、通信・電源の2重化にも対応し、通信カードも各種オープンネットワークに対応しています。

 今回、ご紹介したDHCプラントにおいても、このR3シリーズを多数ご採用いただいています。各入力カードや出力カードには、チャネル間絶縁を施しているため、信号変換器や絶縁アンプなどの付加設置は不要です。また、センサ信号を直接AD変換するため、より高い精度でプロセス値を得ることができます。

 某DHCプラントからは、測温抵抗体入力カードの変換精度について「±0.1℃」の高精度タイプを開発して欲しいとのご要望があり、「形式:R3-RS8B」でその仕様を実現し、会社の取組み姿勢について高い評価をいただいています。

多チャネル組合せ自由形リモートI/O R3シリーズ

対応ネットワーク

1カードあたりの入出力点数が4〜16点で経済的。
通信カード、入出力カードの種類が豊富です。

●電力入力やCT、PT入力など電力監視に適しています。
●通信の2重化、電源の2重化が可能です。
●豊富なオープンネットワークに対応しています。
●コネクタ接続形、スプリング式端子台接続形もご用意しています。

多チャネル組合せ自由形リモートI/O R3シリーズ 絶縁8点、超高精度 測温抵抗体入力カード(形式:R3-RS8B)


ページトップへ戻る