エムエスツデー 2009年10月号

Interface & Network News 2
No.37

サーバルームの監視システムに
採用されたリモートI/O R3シリーズ

 某外資金融企業で、サーバルームの監視システム用として、オープンプロトコルの中で世界標準であるModbus/TCPを使用したエム・システム技研のリモートI/O R3シリーズが採用されました。

 オープンネットワークによるシステム構築では、機器メーカーに拘束されることのない自由なシステム設計および各国における機器入手やメンテナンスの容易性を生かせるため、ユーザーメリットを最大限に引き出した遠隔監視システムを実現できます。

 今回採用されたリモートI/O R3シリーズは、豊富な入出力ユニットと各種オープンプロトコルをサポートする通信ユニットとの柔軟な組み合わせが可能なリモートI/Oであり、パルス積算入力カード、電力マルチカード、熱電対入力カードなどを組み合わせることができます。

 金融企業にとってのサーバルームの監視は、省エネの目的だけではなく、会社運営上で最も重要なサーバルームにおける致命的な事故につながる前兆を事前に検知することによって、重大な事故に至る前に対策をとることが目的です。

 検出対象は、複数の計測点での温度や電流値または電力量などであり、これらの変化によって異常状態をいち早く検知して、故障予知を行い事前対策をとることができます。

 今回のModbus/TCP(Ethernet)用通信カード(形式:R3-NE1のコネクション数は2個であるため、同時に2箇所から上位接続を行うことができます。つまり、ハードウェアの外観的な接続口は1つですが、EthernetによるModbus/TCPによる通信の特質上、複数のマスタからのリクエストに対応・処理することができます。

図1 システム構成図

 図1(システム構成図)でご確認いただけるように、東京社内ネットワーク内でのローカル監視とともに統括Serverによって監視する2つの上位システムを使って、別々の監視を同時に行う併用監視システムの構築を可能にしています。

 東京のローカルシステムでは、1000点もの監視を行い、きめ細やかな監視体制でのサポートが可能であり、統括Serverでは総合的な監視を行うことで機器管理や統計的なデータ解析などを行うことができます。

 このようなオープンネットワークを使用したシステム構築では、独自性が強く他メーカーの機器との接続ができない従来の閉鎖的なネットワークに比べ、メーカーにとらわれない機器選定と自由なI/Oの組み合わせによって容易に最適なシステムを実現できます。

本稿についての照会先:
(株)エム・システム技研
カスタマセンター システム技術グループ TEL:06-6659-8200

SCADALINXproは(株)エム・システム技研の登録商標です。

【(株)エム・システム技研 営業推進部】


ページトップへ戻る