エムエスツデー 2009年4月号

ホットライン日記

ホットライン

ホットライン日記 2009年4月

Question

温度センサ(熱電対)からの信号をカップル変換器(形式:M2TSによってDC4~20mAに変換し、さらにアラームセッタ(形式:M2SEDを使って測定温度が60℃以上になると警報信号を出力させています。今回、センサとM2TSを各1個ずつ増設し、どちらか一方のセンサが60℃に達すれば警報信号を出力させたいと考えています。アラームセッタの前段に適当な変換器を挿入することによって、このような機能を実現できるでしょうか。

Answer

選択変換器(形式:M2SES2を採用し「高い信号」選択に設定することをご提案します。2つのセンサから入力した信号のうち、「高い信号」(高レベル信号)を選択して出力するため、常に高い温度の信号がアラームセッタに入力され、どちらか一つのセンサがより低い温度から60℃に達すれば警報信号を出力することが可能です。【林】

図1

Question

プラントに防爆構造をもつ熱電対センサを置き、温度を計測しています。現場側には表示器が付いていないため、現在はいったん中央まで行って表示値を確認しています。現場担当者が現場で温度を把握できるよい方法はありませんか。また、危険場所に入ることなく簡単に入出力の設定を変更できる変換器はありませんか。

Answer

耐圧防爆仕様の2線式ユニバーサル温度変換器(形式:27HU-Bの採用をご提案します。27HU-Bの表示器はLEDで表示でき、また、HART通信を使って安全場所からの入出力の設定変更が簡単に行えます。さらに2線式タイプであるため独自の電源供給は不要であり、労検耐圧防爆仕様にも適用できます。【大澤】

図2

Question

熱交換器で入口と出口の温度差を計測したいと考えていますが、どのような機器を選定したらよいでしょうか。温度信号はDC4~20mAです。なお、各センサからの信号レンジは0~200℃で、温度差は−50~50℃の範囲で計測したいと考えています。

Answer

デジタル式演算変換器(形式:JFの採用をご提案します。JFの場合、付加コード(演算式)としては、「/3」(加減算)を使用します。そのとき、演算式は式1で表されます。

式1

K1=入力1の温度スパン/出力の温度スパン=200℃/100℃=2.0となります。また、K2=−(入力2の温度スパン/出力の温度スパン)=−(200℃/100℃)=−2.0となります。温度差が−50℃のときに0%出力、0℃のときに50%出力、+50%のときに100%出力にするため、A0=50%となります。各係数は、K0=1.0、K1=2.0、K2=−2.0、A0=50%、A1=0%、A2=0%であり、ご注文時にご指定ください。JFでは、プログラミングユニット(形式:PU-2Aを使用することによって、係数を変更することも可能です。【野村】

図3

Question

老朽化に対応して既設テレメータのリプレースを計画しています。現在伝送している信号はアナログ4点、接点8点程度ですが、ランニングコスト削減、災害時における回線断線リスクの回避を考慮し、無線での信号伝送を考えています。現場(計測地)から中央(監視場所)までの距離は約4km程度ですが、エム・システム技研製の無線テレメータでこの条件に対応できる製品はありませんか。

Answer

テレメータ D3シリーズによるシステムをご提案します。主要構成機器はMsysNet専用無線データ通信モデム(形式:RMD2モデムインタフェースカード(形式:D3-LR1であり、子局、親局には必要な入出力カードを取り付けます。また、通信可能距離は設置条件にもよりますが最大3kmです。ただし、RMD2D3-LR1を組み合わせて中継局として使用することが可能であり、最大4台の中継局が設置できるため、最高15kmまでの通信を実現できます。なお、親局側にネットワーク対応の通信カードを設置すれば、PCまたはPLCとのデータのやり取りも可能になります。図4にその代表的構成を示します。なお、無線信号伝送を採用される際には、設置条件確認のため、必ず導入前試験(有料)を実施していただく必要があります。【山村】

MsysNetは(株)エム・システム技研の登録商標です。

図4


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