エムエスツデー 2007年7月号

ホットライン日記

ホットライン

ホットライン日記 2007年7月

Question

河川に置かれている取水ゲートの開閉度をシンクロ発信器(セルシン)を使って測定・発信し、監視室にあるシンクロ受信器で受信・表示しています。監視システムの標準化に伴い、既設の発信器はそのままに、その出力信号(開度信号)を計装用統一信号DC4~20mAに変換したいのですが、この目的に適した変換器はありませんか。なお、発信器の動作角度レンジは詳しくはわかっていません。

Answer

デジタル設定形 セルシン変換器(形式:MXSのご採用を提案します。 この変換器は、シンクロ発信器(セルシン)からの角度信号(測定範囲0~360°、スパン60~360°)を取り込んで、アナログ信号に変換します。角度レンジその他の初期設定には、変換器前面にある表示器( ITEM番号、DATA表示器)を使い、それぞれの UP・DOWN キーで操作します。角度レンジがわからない場合でも、MXS であれば設定項目「 ITEM:03」の0%時の位置設定および設定項目「 ITEM:04」の100%時の位置設定において、それぞれゲートの全閉位置、全開位置に発信器を動かし、その時点で設定用の DATA ▼ キーをダブルクリックすることによって、0%、100%の位置を覚えさせることができます。詳しい設定方法については仕様書をご参照ください。【山村】

図1

 

Question

無人ポンプ場に設置してあるポンプの運転電流と水圧を監視したいと考えています。既設で、現在は使用していないEthernet があるため流用したいのですが、このような目的に適した多重伝送装置はありませんか。

Answer

リモートI/O R3シリーズの FL-net(OPCN-2)用 通信カード(形式:R3-NFL1を使ったシステムをご提案します。システム構成は、図2に示すとおりです。このシステムでは、Ethernet に対応する通信カードを使用し、マスタ機器が存在しなくても通信できるトークンバス方式を採用しています。付属のFL-net 設定ツール(形式:R3-NFLBLD)を使い、実装している I/Oカード情報のパラメータ設定を行うことによって、多重伝送を実現できます(ただし、Ethernet は専用ケーブルとしてお使いください)。【林】

図2

 

Question

老人ホームで、約60ある各部屋の電力使用量を管理する必要があります。部屋毎に置かれた電力計からのパルス信号は、1箇所にまとめることができます。このような使用目的に適した安価な機器とソフトウェアはありませんか。

Answer

ソフトウェアとしては PCレコーダソフトウェア MSRpro(形式:MSR2Kを使用し、入力機器にはリモートI/O R3シリーズ積算パルス入力カード(形式:R3-PA16 を使用するシステムをご提案します。R3-PA16 は積算カウンタをもっていて、MSRproでチャネル番号を指定するだけで、簡単に積算電力量を読み込めます。読み込んだデータについて帳票印刷を指定すれば、日報・月報・年報が作成できます。MSRpro は、プリンタでの自動印刷、CSVファイルへの自動保存などの機能を標準で備えています。月報CSVファイルをExcel などで編集すれば、月毎の電力使用量を管理することができます。【野田】

MSRpro は(株)エム・システム技研の登録商標です

 

図3

Question

現在、生産ラインでサーボモータを使用しています。ロータリエンコーダの出力信号を現場から100m 離れた監視室に分岐し、現場・監視室双方で位置表示を行いたいのですが、これを実現するのに適した製品はありませんか。ロータリエンコーダからの出力は RS422ラインドライバ・パルスで、伝送はA相、B相の出力です。受信器側は、オープンコレクタ入力であるため、信号変換も必要です。

Answer

ロータリエンコーダ用パルスアイソレータ(形式:RPPD を2台組み合わせる方法をご提案します。ロータリエンコーダからの RS422ラインドライバ・パルス出力を RPPD 2台に並列接続して、1台は現場、もう1台は監視室に設置します。RPPD の入力としては RS422ラインドライバ・パルスを、出力としてはオープンコレクタを選択すれば、アイソレーションを行い、信号変換も可能です。RS422ラインドライバ・パルス信号は、差動出力となっているため、100m の伝送も可能です。【井上】

図4

 


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