エムエスツデー 2007年1月号

Interface & Network News 2
No.9

集中監視対応テレメータ
D3シリーズのご紹介

 エム・システム技研では、2005年10月に集中監視対応テレメータ「D3シリーズを発売しました。配線ならびに保守の容易性を実現するとともに豊富な入出力カードを取り揃え、お客様からご好評をいただいている製品です。

 一般的なデータ伝送用テレメータとしての使用はもちろんのこと、上位通信カードを用いることによって、オープンネットワークを経由してパソコンやPLCへ接続することも可能です。

 今回は、上位通信カードを用いた場合の構成についてご紹介します。

上位通信付きの1:1通信を行う場合

 マスタ局(親局)側とスレーブ局(子局)側のそれぞれのスロットに入力カードと出力カードをそれぞれがペアになるように設置するだけで、双方向通信を行います。

 上位で監視する場合には、マスタ局に上位通信カードを追加するだけで、パソコンやPLCからスレーブ局の入力信号をモニタすることができます。

 さらに、スレーブ局に対してパソコンやPLCから制御信号を出力したい場合には、スレーブ局に出力カードを実装し、マスタ局の該当スロットを空きにすることによって、上位から制御を行うことができます(図1)。

PLCで集中監視を行う場合

 マスタ局とスレーブ局を1対1で接続し、マスタ局間を同一のオープンネットワークで接続することによって、上位PLCから集中監視を行えます。

 マスタ局側の通信カードとして電源回路を内蔵したタイプを使用すれば、マスタ局の電源カードは不要になります。

 たとえば、上位PLCとして三菱電機製PLCを使用し、CC-Link対応通信カードを採用した場合には、CC-Linkのマスタユニット1台で最大16対向のテレメータの集中監視が可能です(図2

図1 上位通信付きの1:1通信を行う場合

図2 PLCで集中監視を行う場合

 

パソコンで集中監視を行う場合

図3 パソコンで集中監視を行う場合

 1対 n 専用の通信カードと上位通信カードを使用することにより、パソコンを利用した集中監視を実現します。

 対応する上位通信カードはModbusまたはModbus/TCPです。

 マスタ局・スレーブ局間は通信カードで接続し、マスタ局側通信カードは同一ベース上に複数枚設置できるため、省スペース実装が可能です。

 D3シリーズの16連ベースを使用することによって、1台のベースで最大13対向のテレメータの信号を扱うことができます(図3)。

*  *  *

 今回は、上位通信カードの構成をご紹介しました。

 これ以外にも、テレメータ伝送部のSS無線化対応機種を近く発売する予定です。

 今後も、お客様からのご要望にお応えし、機能の追加充実を図っていきたいと考えています。ご愛顧のほどよろしくお願いします。

【(株)エム・システム技研 システム技術部】


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