エムエスツデー 2006年10月号

ホットライン日記

ホットライン

ホットライン日記 2006年10月

Question

流量制御用コンピュータ信号をバックアップするため、従来はアナログバックアップ(形式:AB)を使用していました。今回、設備を改善するのに伴って、「AUTO」から「MANUAL」への切換え時と電源リセット時に決まった値の信号を出力させたいと考えています。外部回路を追加することも検討しましたが、ABを別の機器に交換することによって実現できないでしょうか。

Answer

デジタル設定形のアナログバックアップ(形式:MXAB)のご採用を提案します。MXABは、AUTOからMANUALへの切換え時と電源リセット時に決まった信号を出力させることができ、設定はパネル前面のITEM番号用とDATA入力用「UP・DOWNキー」によって実行できます。なお、MXABは、このほかにも移動平均、一次遅れ、UP/DOWN応答時間設定、入力信号に対するスケーリング(実量表示)などの機能を装備しています。MXABABと同じソケットに対応し、接続端子も同じであるため、ABからの置き換えが非常に簡単です。また、既設の操作接点入力機器 ソフトターミナル(形式:STLがあれば、そのままご使用いただけます。 【井上】

図1

 

Question

加熱炉にウォーキングビーム搬送装置が使われていて、現在は搬送のサイクルを決めるときに、500Ωのボリューム(回転形可変抵抗器)を使って手動で設定しています。今回、コントローラからのDC4~20mA信号を受け、現場で0~500Ωの信号に変換し出力させて装置のサイクル制御を行おうとする改造計画があります。これを実現できる適切な変換器はありませんか。

Answer

直流ポテンショメータ変換器(形式:CVR1のご採用を提案します。CVR1は変換器内部にポテンショメータを内蔵していて、入力信号DC4~20mAに対応し、リニアな抵抗値信号0~500Ω(動作範囲:3~97%)を出力することができます。     【野田し】

図2

 

Question

河川の水位を計測していますが、川底に土砂が溜まるため水の実際の高さ(水深)を計測することができません。土砂分を差し引いて水深に対応するアナログ信号を出力できる変換器はありませんか(土砂分のレベルは、定期的に検尺棒で測定しています)。

Answer

比率変換器(形式:M2REBを併用して、土砂分を補正していただくのが よいでしょう。M2REBでは、バイアス調整が−100~100%の範囲で可能です。たとえば水位0~10mに対し信号DC4~20mAと仮定すると、土砂が3m、水深が1mの場合、水深についての出力はDC5.6mAですが、深さ3mの土砂分の信号DC4.8mAが加算されて、DC10.4mAが出力されます。そこで、M2REBでバイアスを3m分に相当する30%(4.8mA)下げることによって水深に対応するDC5.6mAを出力することができます。【林】

図3

 

Question

PCレコーダ(形式:R1M-GHを使って倉庫の温度管理を行っています。フロアの増設に伴い、管理点数を追加したいのですが、すでにネットワークケーブル(RS-485)の総延長が300m程度あり、増設機器を接続するとRS-485の仕様制限である500mを超えてしまいます。総延長が600m程度になりますが、何かよい対処方法はないでしょうか。

Answer

ネットワークケーブル(RS-485)の一部分をRS-232-Cに変更することに よって、総延長を500m以上にすることができます。具体的には、図4に示すようにRS-232-C/RS-485コンバータ(形式:R2K-1を増設し、R1M-GHのRS-232-C用ポートまではクロスケーブルを使って接続することによって、ネットワークが構成できます。【尾上】

図4

 


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