エムエスツデー 2005年10月号

ホットライン日記

ホットライン

ホットライン日記 2005年10月

Question

コントローラの出力信号(DC4~20mA)でインバータを制御し、その出力で電動機を駆動しています。電動機の過回転を抑える目的で、別途接点信号を受け取った場合には上記信号のDC16mA以上はDC16mAに抑制したいと考えています。何かよい対処方法はありませんか。

Answer

直流入力変換器(形式:W2VS)リミッタ変換器(形式:M2LMS)およびアナログ信号切換器(形式: MNV)のご使用を提案します。コントローラからの出力信号をW2VSで2つに分岐し、一方の信号をMNVの第1入力端子に入力するとともに、他方を、DC16mA以上を制限するように設定したM2LMSを経由してMNVの第2入力端子に入力してください。そして、受け取った過回転抑制接点信号によって、MNVの第2端子入力信号を選んで出力させれば、ご希望のアプリケーションに対応できます。【野田】  

図1

 

Question

DC4~20mA信号で制御弁をコントロールしています。DC4mAで「閉」、DC20mAで「開」とし、操作信号としてはON/OFF信号を使うことを考えています。ONのときにDC4mAを出力し、OFFのときにDC20mAを出力できる小形変換器はありませんか。なお、DC4mA、DC20mA以外の中間の信号によるコントロールの必要はありません。操作頻度は、1~2回/日です。

Answer

ポテンショメータ変換器(形式:M5MS)の特殊な使用方法をご提案します。今回は、M5MSの入力にポテンショメータを使用せず、c接点リレーを接続することによって対応が可能です。入力のMIN側(2番端子)と可変抵抗側(3番端子)を短絡することでDC4mAを出力し、入力のMAX側(4番端子)と可変抵抗側(3番端子)を短絡することでDC20mAを出力できます。この場合、リレー接点に流れる電流は微弱ですから、ツイン接点タイプのリレーをご選択ください。【林】

図2

 

Question

ユーザーから、いろいろな異常条件に対応できるようにするためアナログバックアップ装置が欲しいとの要求があります。具体的な希望として、たとえば「信号が急激に変化したとき、その変化速度を検知して異常と判断し、出力信号を異常検知時点から一定時間前の値にホールド(固定)する機能」などを求められています。対応できる機器はありますか。

Answer

通常のアナログバックアップ機器では、急激な信号の変化を検知して異常と見なすことはできません。多目的計装コンポーネント(MsysNet機器)を使用し、プログラミングを行うことによって対応できます。プログラム設定例を図3に示します。例では、変化率警報ブロックで異常検出し、シーケンサブロックで出力信号の制御を行っています。また遡及する時間については、むだ時間演算ブロックで調整可能です。プログラムの内容を工夫することによって、汎用単能機器では実現できない様々なご要望に対応できます。【尾上】

*MsysNetは、エム・システム技研の登録商標です。

図3

 

Question

現在、1ラインの流量計測を行っています。今回、2ライン目および3ライン目の増設工事を一緒に行い、これら3ラインの合計流量を計測するシステムを完成させておくつもりです。ただし、このうち3ライン目は実際の稼動は半年先を予定しており、当面はこのラインからは流量計信号が発信されませんが、どのようにすればよいでしょうか。なお、流量計信号はすべてDC4~20mAです。

Answer

流量計信号が3ラインありますから、信号を合計する変換器として3入力デジタル変換器(形式:JFK)の使用をご提案します。そして変換器の入力下限設定値を0%としてください。演算式としては3入力の加減算となりますが、3ライン目の信号が(下限値DC4mA)が現在存在しないため、変換器入力は0mAとなり、この信号は変換器内部では−25%のデータとして演算されてしまいます。それを防ぐため、変換器の入力下限設定値(設定値以下の信号が入力されても、その設定値で演算を行う値)を、0%(DC4mA入力)とします。入力信号の下限設定値は注文時にご指定ください。なお、プログラミングユニット(形式:PU-2A)をご使用いただくと、お客様の手による設定変更も可能です。 【山村】

図4

 


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