エムエスツデー 2005年6月号

KOFA2005展示会から見た韓国市場動向

(株)エム・システム技研 海外第2営業部

 2005年3月9日から4日間、韓国ソウルのCOEXセンターにおいて、KOFA2005(第16回韓国国際工場自動化総合展)が開催され、日本49社、アメリカ43社、ドイツ38社、台湾23社を含めて海外24か国からのメーカー220社、それに韓国151社を加えて全371社の出展がありました。

 KOFAは、多くの韓国展示会の中でも近年最も注目されているFA(Factory Automation)展であり、今年もLCD、半導体、携帯電話関連にけん引されるFA市場の盛況さを反映して、4日間で過去最高の30,106人の来場者がありました。

 以下簡単に、今回の展示会についての私の感想をご紹介します。

出 展 企 業

 韓国FA市場をけん引する韓国三菱電機社とコントロン社(旧韓国オムロン社)は今年の出展を控え、韓国シーメンス社も昨年に続き出展を見合わせていました。

 来場者の業種は、エンドユーザー2割、エンジニアリング企業6割、その他2割といった状況のようでした。

 今年、メインホールに広大な展示をしていたのが、LCD、半導体、携帯電話業界で韓国経済をけん引しているLG、サムスン両グループでした。

 LGグループからはLS産電社(3月にLG産電から改称)、サムスングループからはサムスン・ロックウェル社が出展していました。

 両社とも主要製品であるPLC、インバータ、サーボモータをスタイリッシュに展示し、仮設ステージでクイズショーを開催するなど、韓国市場のリーディングカンパニー的存在を改めて感じさせられました。

会場の様子

 展示会初日には韓国横河電機社、2日目に韓国三菱電機社、3日目に韓国シーメンス社によるフィールドバス講演会が隣接する会議場にて同時開催され、連日超満員の大盛況でした。

 また前年に引き続き、正面入り口両脇にはCC-Link協会とODVAが横並びに出展していました。そこにはエム・システム技研のリモートI/Oを含む、パートナー各社の製品を展示していて、計装機器市場のOpen Field Network化が加速しているとの印象を受けました。

 今回、エム・システム技研は連続3年目の出展でしたが、エム・システム技研ブースでも各種フィールドバスに対応するリモートI/Oを最前面に展示し、三菱電機社製PLC(CC-Link通信)、LG産電社製PLC(Modbus通信)、KDT Systems社製PLC(Profibus通信)と各社のPLCにデジタル社製タッチパネルを組み合わせた形で、コラボ展示を実現させました。

 エム・システム技研ブースへの来訪者は昨年のKOFAの2倍以上に達し、「リモートI/Oを自社システムに組み込みたい」との具体的な引合いも多数頂戴しました。

エム・システム技研ブースエム・システム技研ブース

韓国経済

 LG、サムスン両グループは韓国市場だけでなく、アジアを中心とする海外市場へのビジネス展開にも力を入れています。

 両グループで韓国全体の輸出の40%近くを占めるともいわれ、液晶パネル事業、携帯電話事業で両者と技術提携する海外企業が増加しています。

 両グループは今後も積極投資する方針を発表しており、彼らがけん引するFA市場を中心に韓国経済は今後も成長を続けると考えられます。

お わ り に

 現在、エム・システム技研は、韓国各地において販売・技術サポートのネットワークを拡大し、リモートI/O、データロガーなど機能的な製品を続々と販売しています。  進展が予想される計装システムオープン化への対応機器に関しては、どうぞ今後とも、エム・システム技研製品をご愛用ください。


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