エムエスツデー 2005年1月号

MICONEX 2004を終えて

(株)エム・システム技研 海外第1営業部

 2004年9月14日から17日までの4日間、北京国際展覧館において開催されたMICONEX 2004(第15回多国儀器儀表展覧会)に、エム・システム技研としては3回目の出展を行いました。MICONEXは、PA(プロセスオートメーション)をメインテーマとしたものとして昨今では世界でも類を見ない盛況な展示会です。他の国際展示会がPAだけでは成り立たなくなりつつある状況から見ても、中国PA市場の勢いをうかがい知ることができるかと思います。出展社数は550社(うち海外企業130社)に上り、エム・システム技研ブースへの来場者も1,200名を超えました。

エム・システム技研ブース

出展各社の動向(海外)

 大手計装メーカー各社が軒を競って出展する外国企業館では、例年どおりEmerson、横河電機、Siemens、ABBといった常連が広いブースを並べていました。とくに注目すべきは、大手計装各社の説明員にシンガポール人が多かったことです。事情をたずねてみると、中国でのジョブが多いため、長期出張応援や中国駐在になった人も多いとのことです。中国ブームに沸いているのは、中国本土はもちろん日本や台湾、シンガポールといった東南アジア全域に広がっています。今回韓国メーカーの出展の多さを見ても分かるとおり、今の中国は世界の各社が入り乱れて覇権を競い合う世界市場なのです。

会場の様子

出展各社の動向(ローカル)

 ローカル企業館でのローカル各社の躍進も目立ちます。まだまだ内容的には乏しいブースが大半を占める中、和利時(Hollysys)などの中国国産DCSメーカー各社は見栄えのよい新製品を並べ競い合っていました。また、中国特有で目を引くのは各種の筐体(ケース)の展示です。そこでは、どこかで見たような信号変換器や温調計のケースが平気で展示されています。まるで類似品(ニセモノ)の製造を助長するかのように。実はエム・システム技研も、昨年中国市場でM・SYSTEMの商標が表示されたニセモノ被害に遭い、ユーザーの誤解に基づく品質問題の火消しに追われた苦い経験があります。「ニセモノが出て初めてブランドとして一人前」との見方もあるそうですが、一刻も早く中国としてニセモノの摘発など、知的財産権保護の取組み強化をしてもらいたいものです。

エム・システム技研ブースの特徴

 入り口にほど近い角に位置し斜めにカットされた斬新なデザインのブースには、各種通信バスでDCSやPLCにつなげることができ、配線コストも大幅にカットできるリモートI/O、低コストで環境に優しいペーパレスのPCレコーダ、保守性抜群で寿命表示付きの避雷器、海外での要求が多い本質安全防爆仕様の現場形変換器といった新製品をズラリと配置しました。狭いブースながら来場者は多く、技術的な質問も活発で、カタログが飛ぶようになくなりました。運営にご協力いただいた現地代理店の皆様には大いに感謝しています。

中国市場に対するエム・システム技研の取り組み

 上述のような状況の中、エム・システム技研も中国市場に対する強化策を進めています。今、中国には日系各社3万社が進出しており、その中でも1万5千社が上海市・浙江省・江蘇省の長江デルタ地帯に集中しています。エム・システム技研でも2004年10月から上海に連絡事務所 注) を置き、現地でのサービス体制を強化しています。現地でのお問い合わせへの対応、製品説明会の実施、各種の提案活動などに力を入れていますので、何かございましたらどうぞお気軽にご連絡ください。急ピッチで現地販売体制の強化を進めておられる国内の販売代理店各位と協力体制を取りながら、日本とほぼ同様のサービスをもって現地日系企業の皆様のお役に立てるよう、力一杯努力して参ります。今後ともご愛顧のほど、何とぞよろしくお願い申しあげます。

注)日本愛模系統株式会社 上海連絡事務所
住所 :中国上海市長寧区遵義路100号虹橋上海城A棟914室
TEL :021-6237-2015、021-6237-2016
FAX :021-6237-2017
E-mail :info-c@m-system.co.jp


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