エムエスツデー 2009年11月号

リモートI/O、ドライバソフトウェア、BAコントローラ

少チャネルコンパクト一体形リモートI/O
R7シリーズに「リレー接点出力ユニット」を追加

(株)エム・システム技研 開発部

は じ め に

図1 リモートI/O R7シリーズの外観

 エム・システム技研では、このたび少チャネルコンパクト一体形リモートI/O R7シリーズに「リレー接点出力ユニット」を追加したので、ここにその特長と主な仕様の要点をご紹介します。

1.概 要

 リモートI/O R7シリーズの接点出力としては、従来トランジスタ出力(NPN、PNPの2機種)を準備していましたが、新たにリレー接点出力を追加しました。

 これにより、従来は外付けでリレーを設けて制御していた機器についても直接駆動でき、より省スペース化が可能になります。

2.特 長

(1)小 形
 従来と同一サイズ(115W×50D×54H(mm))のケースに、リレー接点出力8点を備えています。

 図2リレー接点出力ユニット(形式:R7C-DC8C)の外形寸法を示します。

図2 R7C-DC8Cの外形寸法図

(2)接点出力の電流容量
 最大負荷電流としては、R7C-DC8CR7D-DC8CR7M-DC8Cは2.0 A(AC250V/DC30V)、R7FN-DC8Cは1.0A(AC250V/DC30V)、また最大コモン電流についてもR7C-DC8CR7D-DC8CR7M-DC8Cは8A以下(4端子合計)、R7FN-DC8Cは4A以下(4端子合計)を可能にしています(表1)。

(3)2ピース端子台
 電源と入出力端子台は2ピース構造で、メンテナンス性に優れています。

(4)4点1コモン
 4点1コモンにすることによって、コモンが異なる2系統の出力を可能にしています。

表1 リレー接点出力ユニット
(形式:R7C-DC8C、R7D-DC8C、R7M-DC8C、 R7FN-DC8C)の主な仕様

最大負荷電流
R7C-DC8CR7D-DC8CR7M-DC8C
 2.0 A/1点
R7FN-DC8C:1.0 A/1点
出力点数
リレー接点 8点
出力用供給電圧/電流
DC24V±10 %/60mA以上
コモン
4点 1コモン(4端子)
最大コモン電流
R7C-DC8CR7D-DC8CR7M-DC8C
 8A以下(4端子合計)
R7FN-DC8C:4A以下(4端子合計)
定格負荷
R7C-DC8CR7D-DC8CR7M-DC8C
 AC250V*1 2A(cosφ=1)
 DC30V 2A(抵抗負荷)
 電気的寿命 10万回(頻度30回/分)
R7FN-DC8C
 AC250V*1 1A(cosφ=1)
 DC30V 1A(抵抗負荷)
 電気的寿命 10万回(頻度30回/分)
最大開閉電圧
AC250V DC30V
最大開閉電力
R7C-DC8CR7D-DC8CR7M-DC8C
 AC500VA DC60W
R7FN-DC8C:AC250VA DC30W
最小適用負荷
DC24V 5mA
機械的寿命
2000万回(300回/分)
誘導負荷を駆動する場合は接点保護とノイズ消去を行ってください。
ON 遅延時間
10ms以下
OFF遅延時間
10ms以下
動作表示
ON時点灯(LED)
最大同時出力点数
制限なし(DC24V時)
アイソレーション
出力−通信−FG−供給電源間

*1 EC指令適合品として使用する場合は、測定カテゴリとして使用するか、またはAC 125 V以下で使用してください。

3.製品の種類

表2 リレー接点出力ユニットの種類

形 式 点数 通信方式
 R7C-DC8C 8  CC-Link
 R7D-DC8C 8  DeviceNet
 R7M-DC8C 8  Modbus
 R7FN-DC8C 8  FLEX NETWORK

FLEX NETWORKは株式会社デジタルの登録商標です。

 現在のところ、リレー接点出力ユニットとしては、表2に示す4機種を準備しています。

 今後、他の通信システムへの適用製品の開発も迅速に進めます。

4.仕様とブロック図

 リレー接点出力ユニットの主な仕様を表1に示します。

 また、図3リレー接点出力ユニット(形式:R7C-DC8C)のブロック図を示します。

図3 R7C-DC8Cのブロック図

5.端子配列と接続例

 図4R7C-DC8Cの端子配列と出力部の接続例を示します。

図4 R7C-DC8Cの端子配列と出力部の接続例

おわりに

 エム・システム技研では、今回ご紹介したリレー接点出力以外にも、対応する通信システムや入出力信号に関する機種の拡充に努めています。また、リモートI/O R7シリーズに限らず、R3シリーズR5シリーズR6シリーズについても機種の拡充を図っています。

 ご意見やご要望などがありましたら、お気軽にエム・システム技研のホットラインまでお寄せくだされば幸いです。


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