エムエスツデー 2008年8月号

Product Information
No.4

アナログ形、HART通信対応、絶縁2出力
「ディストリビュータ(形式:W2DYH)」

 

 今回は、絶縁2出力小形信号変換器みにまるW2シリーズ、HART通信注)対応新形「ディストリビュータ(形式:W2DYH図1参照)」をご紹介します。

 2線式現場設置形変換器に対して電源DC24Vを供給し、DC4~20mA出力信号を絶縁するとともに、双方向通信であるHART信号を通過させる機能をもった製品として、エム・システム技研にはすでにみにまるシリーズの「ディストリビュータ(形式:M2DYH図2参照)」があります。

図1 絶縁2出力 HART通信対応ディストリビュータ(形式:W2DYH)の外観 図2 絶縁1出力 HART通信対応ディストリビュータ(形式:M2DYH)の外観

 M2DYHの仕様を踏襲するとともに、絶縁されたDC4~20mA信号を2つ出力する機能をもった新形ディストリビュータW2DYH)をこのほど開発しました。

 たとえば図3に示すような温度計測システムを考えます。このシステムにおいて、緊急遮断システムの増設が必要になった場合、パソコンで信号を取り込んだ後の変更はハードウェアとソフトウェアの両方にわたり大きなコストの発生が予想されます。

図3 システム構成図
図4 システム構成図

 しかし、ご安心ください。図4に示すようにM2DYHを、絶縁されたDC4~20mA信号を2つもつW2DYHに取り替えて、第2出力を警報設定器(エム・システム技研製のデジタル設定形 2点/4点警報器デジアラーム 形式:AS4Vなど)に接続することによって、パソコンなどのソフトウェアは従来のままでシステム構築ができ、コストを抑えることが可能です。

*   *   *

 以上、簡単に新開発のW2DYHについてご紹介しました。今後もHART関連製品や絶縁2出力形製品の開発を計画しています。
 関連してご意見、ご要望をお持ちの方は、エム・システム技研ホットラインまでご連絡をお願いします。

表1 W2DYHとM2DYHの主な仕様

NEW W2DYH M2DYH
2線式伝送器用電源電圧
DC24 ~ 28V
入力信号
DC4 ~ 20mA
第1出力信号
DC4 ~ 20mA
第2出力信号
第1出力信号と同じ なし
供給電源
AC100 ~ 240V
DC24V、DC11 ~ 27V、DC110V
HART通信仕様
周波数帯域:500Hz~10kHz(−6dBの範囲)
伝達利得:約−3dB(1k~3kHzの範囲にて)
ただし、出力に250Ωを接続して測定
通信方向:双方向(W2DYHの第2出力は除く)

 

注)「HART通信」の詳細については、『エムエスツデー』誌1998年11月12月号の「計装豆知識」をご参照ください。

みにまる、デジアラームは(株)エム・システム技研の登録商標です。

【(株)エム・システム技研 開発部】


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