エムエスツデー 2006年2月号

お客様訪問記

藤枝市の遠方監視システムに採用されたMsysNetテレメータ

(株)エム・システム技研 システム技術部

 静岡県のほぼ中央部、静岡市の南西約20kmに位置する藤枝市は、東は焼津市、北は岡部町、南は大井川町、西は島田市に隣接しています。

 地形は南北に長く、北部は赤石山系の南縁に接する森林地帯で、海抜873mの主峰高根山から発する瀬戸川が市内を貫流し、駿河湾に注いでいます。中部はこれに続いて高度を減じた丘陵性の山地となり、これより平坦地にかけて市街地が形成されています。南部は大井川下流の左岸で、平坦肥沃な志太平野の中央部に位置しています。

図2 藤枝市水道庁舎全景

 この藤枝市の上水道設備で、遠方監視システムにエム・システム技研製のテレメータ装置が採用され、稼働しています。今月は、藤枝市水道事務所を訪ね、水道事務所主幹兼送水係長の西村 正志 様、小椋 明 様、元請けとなる(株)明電舎 静岡営業所 主任の柳下 和哉 様、遠方監視システムの盤工事を担当された明協電機(株)工事営業部 課長補佐の中村 圭一 様にお話を伺いました。

[エム・システム技研、以下エムと略称]テレメータシステムを導入なさった経緯をお教えください。

[小椋]藤枝市では、以前から重電メーカー製のテレメータが稼働していて、藤枝市内の各配水場やポンプ場など約13箇所の現場のデータを遠方監視していました。その重電メーカー製遠方監視システムの容量に余裕がなくなり、困っていたところ、明電舎様からエム・システム技研のテレメータおよび遠方監視システムを提案していただきました。予算面で懸念していましたが、従来の重電メーカー製システムに追加するとき必要にする予算よりも安価に新規テレメータおよび遠方監視用パソコンを設置できることが分かり、導入することになりました。

[エム]ご採用になったテレメータ装置による遠方監視システムの構成をお教えください。

[柳下]図1を参照してください。子局である内瀬戸第3配水場での計測信号12項目(主幹電圧・電流、配水ポンプ2台の電流・回転数、受水の圧力・量、配水量、配水圧力、配水池水位、配水の残留塩素)をNTTの3.4kHz専用回線およびエム・システム技研のテレメータ装置(MsysNetテレメータ)を使って藤枝市水道事務所内に置かれた遠方監視用パソコンまで伝送しています。運用は2002年12月に開始しました。

図1 藤枝市の上水道設備遠方監視システム

 また、MsysNetテレメータのハードウェアに対するソフトウェア設定や、監視 操作ソフト(形式:SFDN)画面の構築(エンジニアリング)は明電舎が担当しました。ソフトの設定や画面構築に際して特別なプログラミング言語などを使う必要がないため、比較的簡単に実行できました。

図3 藤枝市水道事務所図4  監視画面

[エム]明協電機様が盤工事を担当なさったそうですね。

[中村]はい。今回の工事では、内瀬戸第3配水場から水道事務所までデータ伝送するためのテレメータ機器(MsysNetシステム)を新たに設置しました。MsysNetシステムの構成機器は小形プラグイン方式であるため設置スペースが小さく、これまでにも設置の経験があったこともあり、盤操作はスムーズに行えました。

図5 テレメータ盤、図6 盤内に設置されたテレメータ装置

[エム]今回の遠方監視システムにエム・システム技研製テレメータ装置をご採用になって、いかがでしたか。

[西村]予想以上の設備費の低減そして稼働以来問題が発生していない点に満足しています。これまでのところ重電メーカー製のテレメータと比べてとくに遜色なく、逆にコンパクトでシンプルしかも必要とする機能はすべて備えている点に満足しています。今回初めて、エム・システム製のテレメータ機器によって現場の信号を伝送し、遠方監視パソコンを使って監視した結果、故障なく信頼を得ることができました。

[エム]お忙しいところ、お話をお聞かせいただき、ありがとうございました。

本稿についての照会先:  
株式会社 明電舎(元請け)
静岡営業所
主任 柳下 和哉 様
〒420-0034  静岡県静岡市常盤町2-13-1
住友生命静岡常盤町ビル6階
TEL.054-251-3931
FAX.054-254-4671

 明協電機 株式会社
工事営業部
課長補佐 中村 圭一 様
〒105-0012  東京都港区芝大門2-5-8
芝大門牧田ビル6階
TEL.03-3433-0885
FAX.03-3433-0874

MsysNetは、エム・システム技研の登録商標です。


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