エムエスツデー 2009年12月号

Interface & Network News 2
No.39

SCADALINXproのトレンド画面の機能紹介

 

 エム・システム技研のSCADALINXpro(形式:SSPRO4は、SCADA/HMIシステムを構築するための高機能なソフトウェアです。設備用監視システムでは、時系列でデータを収集して、トレンドグラフを表示する機能をよく使います。

 今回は、トレンド画面で使っていただける機能についてご紹介します。

トレンド画面の例

 トレンド画面の機能について図1に示す画面を使ってご紹介します。

 SCADALINXproには、今回ご紹介する機能を利用したサンプルプロジェクトが付属しています。図1の画面は、製品に付属のサンプルプロジェクトの画面を説明用に少しだけ修正したものです。

トレンド画面の機能解説

 トレンド画面の機能について、図1中の番号順に解説します。

図1 トレンドグラフ画面の例

(1)トレンド表示を切り替えるトグルボタン(リアルタイム/ヒストリカル)
 トレンドグラフには2つの表示形式があります。1つ目の形式は、過去のログデータを静的に表示するヒストリカルトレンドグラフです。2つ目の形式は、最新の状況を自動的に表示更新するリアルタイムトレンドグラフです。ボタンをクリックすると、2つの表示形式を切り替えることができます。

(2)グラフの線の設定ボタン(設定)
 グラフの線の設定を変えることができます。変更可能な項目は、グラフの色、表示対象のログデータ、線の表示位置、最大値と最小値などがあります。また新しいグラフを追加したり、不要になったグラフを削除したりすることができます。

(3)印刷ボタン(印刷)
 画面のハードコピーを印刷することができます。グラフの表示部分については、インクを節約するために、白黒を反転して印刷することもできます。

図2 点表示した場合の例

(4)点表示チェックボックス(点表示)
 グラフ上のデータ位置を示す点の表示/非表示を切り替えることができます(図2)。

(5)グループ選択リストボックス(Group)
 多数のトレンドグラフを表示する場合は、グラフをグループに分けて管理することができます。たとえば10種類のデータをグラフ表示する場合に、グループ1はデータ1~データ5を登録して、グループ2にデータ6~データ10を登録することができます。グループ1を選択しているときはデータ1~データ5を表示し、グループ2を選択したときはデータ6~データ10を表示するように、グループ単位で切り替えられます。

(6)横スクロールボタン(<<|<|>|>>|Now)
 ヒストリカルトレンドグラフの表示中にボタンをクリックすると、画面単位で横スクロールします。Nowボタンをクリックすると最新データを表示します。

(7)グラフ表示開始日時の設定欄
 ヒストリカルトレンドグラフの表示中に、グラフ表示を開始する日時を設定できます。

(8)グラフ表示期間の設定欄
 グラフ表示する横軸の、時間の幅を設定します。

(9)カーソル表示
 グラフにカーソルを表示できます。カーソルの形状は赤い縦線で、カーソルをマウスでドラッグすると動かすことができます。カーソルは2本まで表示可能です。カーソルを使用すると、次のようなことが可能です。

  グラフとカーソルが交わった点の値を取得して、表示できます。
  カーソルを2本表示した場合に、左右のカーソル間の最大値と最小値などを取得して表示できます。

(10)グラフの情報表示欄
 グラフの情報を表形式で表示します。表示するデータは、グラフの線の色やタイトル、カーソル位置の値や、2つのカーソル間の最大値と最小値などです。

(11)矩形領域の拡大表示機能
 マウスでドラッグして矩形領域を指定すると、指定した領域を拡大して表示することができます。

*   *   *

 SCADALINXproで作成する画面は、自由度の高いカスタマイズが可能です。製品添付のサンプルを使用することによって、画面構築時間を短縮することができます。お客様専用のトレンド画面をお作りになるときは、今回ご紹介した機能を必要に応じて組み合わせて、画面を作成することができます。

本稿についての照会先:
(株)エム・システム技研
カスタマセンター システム技術グループ TEL:06-6659-8200

SCADALINXproは(株)エム・システム技研の登録商標です。

【(株)エム・システム技研カスタマセンターシステム技術グループ】


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