エムエスツデー 2008年11月号

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ホットライン日記 2008年11月

Question

2線式水位計からの信号(DC4~20mA)を取り込んでデジタル表示することを考えています。なお、水位警報信号を出力させるとともに、水位表示を見るだけで警報出力の有無を確認できるようにするには、どのようにすればよいでしょうか。

Answer

デジタルパネルメータ(形式:47DV)の採用をご提案します。取り込む信号に対して警報設定を行えば、警報接点信号を出力させ、また警報判定により水位値の表示色を変えることができます(たとえば正常時は緑色表示、警報時は赤色表示)。また、47DVは信号値のバーグラフ表示機構を備えているため、視認性の向上が可能です。なお、47DVは2線式伝送器用電源(DC24V)を備えているため、2線式水位計に対して別途ディストリビュータを設ける必要はありません。【林】

図1

Question

工場で使用しているモータが、ある回転数のときに不具合を起こしています。詳細を記録するため、回転数をパルス(周波数)で検出し、アナログ信号DC0~10Vに変換してから記録計に取り込みたいと考えています。回転数は0~1000Hzですが、不具合は820~890Hzの間で発生します。通常のパルスアナログ変換器では入力周波数は0Hzからになると思いますが、状況を詳しく見たいため、出力0~100%に対応する入力周波数範囲を800~900Hzに設定できる変換器を探しています。適当な製品はありませんか。

Answer

デジタル設定形パルスアナログ変換器(形式:MXPAが好適です。MXPAは各種の設定を前面パネルで実施できる自由度の高い変換器です。入力周波数範囲を設定できるため、オフセットのある周波数信号にも対応できます。今回の内容であれば、MXPAの入力周波数レンジ(ITEM07)を“5:0~1kHz”、出力0%対応入力周波数の設定(ITEM08)を“0.800”、出力100%対応入力周波数の設定(ITEM09)を“0.900”にします。この設定によって、入力周波数800~900Hzが0~100%になり、出力として設定したDC0~10Vで出力されます。記録計としては、チャートレス記録計(形式:73VR2102の使用をご検討ください。【薄木】

図2

Question

A、B 2系統の薬品を混合しているシステムにて、A系統の薬品の割合が一定値を超えたら警報を出したいと考えています。A系統=0~10 l/min(信号:DC1~5V)、B系統=0~10 l/min(信号:DC1~5V)という条件で演算器を使い簡単な設備を組めないでしょうか。

Answer

3入力デジタル式演算変換器(形式:JFKデジアラーム(形式:AS4Vの組合せで対応できます。まずA系統とB系統の混合で、A系統の割合は式1で表されます。

式1

この演算を行う変換器はJFKの付加コード「/8タイプ(演算式=除算と加算)」であり、具体的には式2に示すとおりです。

式2

図3に示すように、X1、X2としてA系統の信号を共に入力接続し、X3としてB系統の信号を入力して演算させれば、混合量中のA系統の割合が出力されます(今回は同じ比率の信号なのでK0~K3=1、A0~A2=0%を設定しますが、入力信号の比率が違えばゲインとバイアスの値を変えて対応できます)。この式で、たとえばA系統2.5 l/min入力、B系統5 l/min入力の場合の比率は33%になります(式3)。

式3

JFKの出力をAS4Vに入力し、あらかじめ設定した基準値を超えた際に警報接点信号を出力することができます。 【松島】

デジアラームは(株)エム・システム技研の登録商標です。

図3

Question

今回、一時的に炉の温度データを採取する必要が生じました。以前購入したPCレコーダ(形式:R2M-2H3)があります。また、事務所のPCまでの距離は約100mあります。既設配線に使用していないシールド付より対線(ツイストペア線)があるのですが、これを使用してデータ収集することは可能でしょうか。上位ソフトウェアとしては購入済みPCレコーダに付属のPCレコーダソフトMSR128-V5)を使用します。

Answer

RS-232-C/RS-485コンバータ(形式:R2K-1を2台追加することで対応可能です。機器構成は、図4に示すように現場側でR2M-2H3R2K-1をRS-232-Cで接続し、事務所側にもR2K-1を1台設置します。現場側のR2K-1と事務所側のR2K-1との間はシールド付より対線(ツイストペア線)で接続することで100m(最大500m)の伝送が可能です。事務所側ではPCとR2K-1をRS-232-Cで接続してデータを監視できます。【井上】

図4


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