エムエスツデー 2005年12月号

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ホットライン日記 2005年12月

Question

エム・システム技研製でない熱電対変換器を、R熱電対入力(0~1400℃測定)で使用しています。今回、変換器のキャリブレーションを行ったところ、0~300℃の範囲で正しい値から約15℃外れていました。この問題を解決・改善できる変換器はありませんか。

Answer

現在ご使用中の熱電対変換器はアナログタイプの変換器だと考えられま す。R熱電対特有の問題として、低レンジにおける特性を正確にリニアライズできないためでしょう。スペックソフト形 カップル変換器(形式:JT)をお使いいただけば、内蔵されている温度テーブルによって高精度リニアライズが可能であり、ご利用の測定範囲0~1400℃において測定範囲に対する基準精度±0.1%、リニアライズ精度±0.05%が保証されます(ただし、冷接点補償精度:20±10℃において±0.5℃以内)。また、R熱電対に類似した熱電対としてS熱電対、PR熱電対、B熱電対があり、これらの熱電対に対してもJTは各熱電対の常用測定範囲において高精度変換が可能です。【井上】  

図1 カップル変換器(形式:JT)のブロック図

 

Question

フィールド信号の伝送に小形多重伝送ユニット(形式:22LA1)を使用しています。今までは問題なく伝送ができていたのですが、設備の増設などで伝送ラインの近くに動力線やインバータ用などの電線が敷設され、今後これらのノイズの影響による、伝送エラーが懸念されます。対策として、伝送ラインをより対線からノイズの影響を受けない光ファイバケーブルに変えたいのですが、何かよい方法はありませんか。

Answer

光ファイバケーブルに置き換えるには、多重伝送、M-Bus用リンクアダプタ(形式:DAL3)をご使用ください。DAL3は伝送ラインを光ファイバケーブルに置き換えたい場合や伝送距離を延ばしたい場合などに設置します。22LA1と光ファイバケーブルの間にDAL3を介在させることによって、光ファイバでの信号伝送が可能になります。対応する光ファイバの種類として、PCF(プラスチックファイバ)、GI-850nm(石英)、SM-1310nm(シングルモード形光ファイバ)用の各仕様を準備しており、伝送距離に合わせてご選択いただけます。 【山村】

図2

 

Question

海外からの案件で、スイッチの仕様にDPDT(Double Pole Double Throw)という指示があります。インターネットでいろいろ調査したのですが、DPDTは国内で呼ぶような2 c接点のものを呼ぶのか、1 c接点のものを呼ぶのかいろいろあるようで混乱しています。下記スイッチ形式の詳細な定義を教えてください。
 • DPDT (Double Pole Double Throw)
 • SPDT (Single Pole Double Throw)
 • DPST (Double Pole Single Throw)

Answer

DPDTは2 c接点に該当するものです。ただし、DPDTの接点の動きは2つ の接点(2回路)が連動して同じ動きをする点にご注意ください。SPDTは国内でいうc接点(1回路)に該当するものです。DPSTは接点が連動した動きをする2 a接点です。以上、ご参考になれば幸いです。ちなみに、エム・システム技研では、DPDT出力のアラームセッタ(形式:M2AS)をご用意しています。【野田し】

図3

 

Question

工場内にある各設備ごとの電力使用量の監視を検討しています。電力会社とは「デマンド契約」をしているため受電電力量は監視していますが、各設備個々の電力の使用状況を確認することが目的です。何かよいシステムはありませんか。

Answer

各設備への電気の引き込み点に電力トランスデューサ(形式:LTWT)を設置し、PCレコーダの積算カウンタユニット(形式:R1M-P4)に電力量パルスを入力するシステムのご採用を提案します。R1M-P4には、積算値のリセット機能が装備されています。デマンド監視装置などのように、30分ごとの使用電力量の監視が必要な場合には、R1M-P4に外部タイマなどを設置し、30分ごとにリセット信号を入力することにより、設定した時間単位ごとの電力使用量の監視が可能になります。【尾上】

図4

 


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