エムエスツデー 2005年6月号

ホットライン日記

ホットライン お問合せ

ホットライン日記 2005年6月

Question

製紙会社から設備更新の話がありました。内容は、加熱ローラの3箇所の温度を測定し、その平均値を測定値と見なして制御しようというものです。ただし、入力先は既設の制御機器であり、その入力信号が測温抵抗体Pt100Ω入力になっています。なお、温度センサからの出力信号はDC1~5Vであり、温度レンジはすべて同じです(0~100℃)。対応可能な信号変換器はありませんか。

Answer

3入力デジタル式演算変換器(形式:JFK)測温抵抗体出力変換器(形式:CVRTD)の使用をご提案します。温度センサからの直流信号3点をJFKに入力し、加減算の演算式で3入力の平均値を出力します。その出力をCVRTDに入力することにより、Pt100Ω測温抵抗体の抵抗値相当の出力に変換することができます。なお、CVRTDは本体の電源が切れたときに、一定の抵抗値を出力します。ただしご注文時に、JFKについては演算パラメータ、CVRTDについては出力温度レンジをそれぞれご指定ください。【井上】  

図1

 

Question

ダムの水位に関するBCD信号を操作室と監視室に送り、水位表示を行いたいと考えています。 同じBCD信号を2つ出力させる方法はないでしょうか。

Answer

小形多重伝送ユニット(形式:22LA1)の採用をご提案します。22LA1には、BCD入力ユニット 「22LA1-3A1-□」とBCD出力ユニット「22LA1-3C1-□」があります。図2に示す構成において、ステーション番号(SA1・SA2)を対応させることによって、現場で取り込んだBCD信号と同一のデータを操作室と監視室に送ることが可能です(なお別途、専用ケーブル(形式:MCN34)と中継端子台のコネクターミナル(形式:CNT)が必要になります)。【林】

コネクターミナルは、商標登録出願中です。

図2

 

Question

ダンパーの開度検出に回転形ポテンショメータを使用していますが、7秒に1回程度で頻繁に動作するため、抵抗線の刷子摺動部が摩擦により切れるトラブルが度々に起きています。このような問題に対して何かよい対処方法はないでしょうか。

Answer

回転形ポテンショメータの代わりに、非接触形角度センサ(90°用)インダクポット(形式:NRA)の採用をご提案します。インダクポットは、回転角度に比例した出力が得られる刷子摺動部のない非接触形のセンサです。磁界の中でコイルを回転させた際に誘起する起電力を利用して、回転角度を検出する画期的なアイデアに基づいた製品であり、今回のご質問にあるような摩擦によるトラブルは起きません。温度ドリフトが小さい(±0.009%/℃)、直線性がよい(±0.5%)、出力スパンが大きい(電源電圧5V時2~3V)など、優れた計測性能をもち、しかも形状はコンパクトです。インダクポット変換器(形式:PNS)と組み合わせてご使用いただくことをおすすめします。【山村】

インダクポットは、エム・システム技研の登録商標です。

図3

 


ページトップへ戻る