2004-2005計装豆知識
- UPS(無停電電源装置)/2005.12
- 空電変換器/2005.11
- 電空変換器/2005.10
- 超高速アイソレータ/2005.9
- FL-net(OPCN-2)/2005.8
- IPアドレス/2005.7
- PROFIBUS-PA/2005.6
- CEマーキング/2005.5
- ISO 14000/2005.4
- PROFIBUS-DPV1/2005.3
- CC-Link Ver.2.0/2005.2
- WEEE指令とRoHS指令/2005.1
- ハウジング材質/2004.12
- 絶縁抵抗および耐電圧/2004.11
- 供給電源(設置仕様)/2004.10
- 信号変換器の応答時間/2004.9
- ディストリビュータ(2)/2004.8
- ディストリビュータ(1)/2004.7
- レンジ設定可能な信号変換器の精度/2004.6
- 信号変換器のゼロ・スパン調整/2004.5
- 冷接点補償精度/2004.4
- 信号変換器の温度係数/2004.3
- 信号変換器の精度(許容差)/2004.2
- 信号変換器の精度/2004.1
エムエスツデー 2004年3月号
変換器の仕様書の読み方について(3)
信号変換器の温度係数
前2回では、エム・システム技研が、基準動作条件の下における信号変換器の変換精度を表す語として使用している用語、「基準精度」と「許容差」について説明しました。今回は、信号変換器の使用環境(例.周囲温度)が基準動作条件から外れた場合の、変換精度への影響の程度を表す語について説明します。
1.信号変換器の温度係数
エム・システム技研では、信号変換器の基準精度 注1)に影響を与える外部要因 注2) のうち、「周囲温度」による影響の度合いを「温度係数」という語を用いて表現しています。その内容は、信号変換器の所定の使用温度範囲 注3) 内において、周囲温度を基準温度 注4)から上下に変化させたときの、出力信号値の最大変化量を出力信号のフルスパンで除した値の1℃当たりの百分率であり、たとえば「温度係数:±0.015%/℃」のように表示していますが、今回はこの「温度係数」について、具体的な算出方法などをご説明します。
2.温度係数の算出法
温度係数の算出方法を図1に、また、この温度係数に基づいて、周囲温度が20℃変化したときの、出力信号値の変化量予測例を図2に示します。
3.「温度係数」に対応する他社の用語
エム・システム技研以外の変換器メーカーを見ると、「変換器の温度係数」に相当する用語として、次に挙げるような様々な語が使用されています。
• 周囲温度変化の影響
• 温度特性
• 周囲温度の影響
• 温度ドリフト
注1) 本シリーズ第1回(2004年1月号)の2項をご参照ください。
注2) 同上の 注1) をご参照ください。
注3) 仕様書に記載の「設置仕様」の1項目です。
注4) 25℃
【(株)エム・システム技研 開発部】